銀座3丁目ガス灯通りの真ん中にある、小さなバー
白カラス亭もいよいよ賑わいをみせています
。さて、銀座のデパートの女子社員
3名がまた、とんでもない話を持ち込んできた。白カラス亭主人の眉間に皺が増えた。来年成人式を迎える黒ちゃんのところに来た客はまさにその筋の方らしい。
「あのね、そのお客さんね、瓶ビール
呉って、仰ったんでぇ、何本ですか?って聞いたのね、そしたらぁ、お客さんね、黙って片手
を出したのよ。カルーアミルクもう一杯頂戴!」
黒ちゃんが僕に状況を説明した。
「カルーアミルクなんて、どうでもいいから先を続けなさいよ!
」
一番年長の敬ちゃんが黒ちゃんを急かした。敬ちゃんのスティンガーオンザロックは既に空で、敬ちゃんは黙ってグラスを振りながら、僕にお代わりを要求した。
「うん、それでね、そのお客様の手をみたら、小指と薬指がすっごく短くなってたの、それでぇ・・・・。なんで小指と薬指が短いのか、あたし、直ぐには判らなかったのよ。」
「それは、小指と薬指を詰めたんだよ!
」
僕が黒ちゃんに言った。
「詰めたったって、何の事・・・・?」
「詰めたってのは、ヤーさんの世界で、不始末をしでかして、自分の組や親分の顔に泥を塗ってしまった時、その責任を取って自分の指を切り落とすんだよ。そのお客さん、たぶん二度不始末をしでかしたんだ。」
「手術したの
。」
「違う、違う、違う。判ってないなぁ。自分で包丁とか匕首で切り落とすんだよ。」
「えっ!自分で自分の指切り落とすの?
麻酔なしで・・・・・。うわぁ、うわぁ、それって痛そうじゃん。痛そう。ところで匕首って何?」
「ああ、もう何にも判ってない。この娘。アイクチってのは短刀の一種よ。それであんた、そのヤーさんに何て言ったの?」
また敬ちゃんが黒ちゃんを急かした。律ちゃんは黙ってグラスホッパーを唇に運んでいる。
「あのね、そのお客様にね、大瓶
3本と小瓶
2本ですね?って言ったの。」
「えっ、えっ、うわ〜、勇気ある発言!」
敬ちゃんと律ちゃんが同時に唸った
。
「う〜ん、それは確かに勇気ある発言だ。だけど、どうしてその勇気ある発言と僕が黒ちゃんと律ちゃんの叔父さんになる話が結び付くんだ?」
「うん、あのね、そのお客様ね、わたしの顔をしばらくじっと見てから、大きな声で、ゲラゲラ笑って『気に入った!あんたの名前を教えて呉。』って言うのよ。それで押していた乳母車に瓶ビール
載せたの・・・。」
「ん?ちょっと待って、ちょっと待って。乳母車って何の事だ?そのヤーさん乳母車押して来たのかぃ?」
「そう、そう、言わなかった?乳母車押して来たんで、変なお客様って思ったのよ。」
「そりゃ変だよ。全く変だ。何で乳母車押していたんだ。」
「簡単な話よ。乳母車の中に可愛い・・・」
「赤ん坊?ま・さ・か・・・!」
「ううん、赤ん坊じゃなくって、可愛い茶色のトイ・プードル
乗せていたの。」
「乳母車にトイ・プードル
乗せて歩く指を詰めたヤーさん!」
僕は思わず手にしたグラスを落としそうになった。
黙って聞いていた敬ちゃんがスティンガー・オンザ・ロックをブーッと噴出した。
さて、この続きは次回です。
行って、家に戻ったのが午前3時30分だった。
。
はオジサン世代には絶対に唄えない。歌詞が早くて舌噛んでしまう。
って明治からある洋食発祥の有名なレストランです。
午後9時を回り
」
。
」
。
。子分同様の二人から、事前に理由を知らされてない屈辱感が見て取れた。
地下街、通称デパ地下の洋酒売り場に勤務している。今日の夕方にその事件は起きた。事件と言えるのかどうかは疑問だが。



の登美ちゃんの涙交じりの騒動の顛末を聞かされて、僕は客の居ないバーの中で思い出し笑いをした。丁度其処に何時もの3人組がドアを開け、どたばたと騒々しく入ってきた。時計を見た
」
我が家のお転婆娘2ヵ月のシーズ犬、クッキーの新しい〓がきました。
。ところが今日は開店そうそう午後6:00からどうも雰囲気がおかしい。焼き鳥屋のオヤジの次はニューハーフの登美ちゃん
見ていたの。」
とお財布忘れてぇ、戻ったのね・・・・。」
に一度もどったんだ。」
を開けて、奥のベッドルームに行ったの。そしたら、そしたら、彼が、彼が・・・・・
がカウンターで独り泣くニューハーフと相手をする白カラス亭主人の間に静かに流れた。
白カラス亭の新しい家族です。シーズ犬のクッキーです。2ヵ月の女の子です。
なんです。ウンチの始末、食事の世話、暖房、照明、まるで人間の赤ちゃんをおんなじです。
でじっと、見つめられると、つい抱っこしてあげたくなります。
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朝風呂
を浴びる者、散歩をする者、この社員達の顔を見ていると、大人しく温和で、まるで昨夜とは別人のようだった
に飲み物、おつまみ、お菓子等々を手分けし、積み込んだ。
を探して貰うことにした
。
を掛け、添乗員を早急に発見するように指示し出した。と言うより喚き散らし、電話に八つ当たりを始めた。
」
眠っちゃったんですぅ。」
」
で帰りました。タクシーはホテルで手配しましので、後日一緒に請求させて戴きます。荷物は同室の女性の方にお願いしてあります。」
を回っていた。
をいたしまっせ。(ここだけ関西弁)
。
、たるんだ太もも露わな女性の、酔っ払い軍団に絡まれそうになった僕は、宴会場を抜け出した。なんたって、宴会場の9割は女性で男は見る影も無かった。女風呂に突入したのがせめてもの抵抗だったのだ。