2005年11月30日

白カラス亭奇談ーなんでこんな目に2−

さて、第二幕はいよいよホテルに到着したところから始まります。

「みなさん、ホテルに到着しました。全員ご自分のお部屋にお入り下さい。宴会は午後6時からですので、5分前には宴会場に集合してくださ〜い!それまでは自由です。」

「は〜い。・・・・・ん、何時だっけ?」

「何、聞いてなかったの?ふ〜ん、私もしらないっ・・・。ねぇ、ねぇ、部屋どこぉ?」

「私のバッグがな〜い!だれか取ったぁ!」

こんな調子で、200人全員を部屋に収容(?)するのが一苦労なんです。バスの中は散らかり放題で、ビールの空き缶、お菓子やつまみの袋が散乱し、運転手さんやガイドさんのお顔をまともに僕は見ることができませんでした。さて、皆に遅れること1時間、やっと自分の部屋に落ち着くことができた僕は窓から目の前に広がる春の港とその先の静かな海を見て「ほっ!」とため息をついた瞬間でした。僕の部屋のインターフォンが鳴りました。僕はいや〜な予感に背筋に緊張が走りました。

「ああ、の幹事さんでいらっしゃいますか?私は此処のホテルの総支配人ですが、ちょっとお話がございまして、一階のフロントまでお出で頂けますでしょうか?」

「ええ。判りました。何かございましたでしょうか?」

「ちょっと、お話が・・・・。」

支配人は非常に丁寧ではあったが、声に何か非難めいた響きが感じられた。「また、誰か何かしでかしたな。」僕は嫌な予感が現実となりつつあるのを諦めながら、フロントに出向いた。

フロントの前で初老の総支配人が黒い上下のスーツ姿で威厳をもって直立していた。

「勘弁してよ!」僕は心の中で祈りながら、挨拶をした。

「幹事のXXXXでございます。今日は宜しくお願いします。で、何かご用でも?」

「大変言い難いことでございますが、警察に出頭して頂くかも知れません。」

「ええっ!何ですって・・・・。どういう事ですか?」

「実は御社の男性社員3名が素っ裸でお隣の女風呂に侵入し、あろうことか頭をシャンプーしている女性の背後に、立っておりまして、女性が振り返った目の前に彼らの物が露出でぶら下がっていたのです。湯煙で直ぐには誰も気づかなかったのです。まさか、素っ裸の男性が侵入してくるなんて、思ってもおりませんからな。」

「そ、そ、その通りです。で、どうなったのですか?」

「振り返った女性は、一瞬息を飲み込んだようですな。」

「で、次の瞬間に悲鳴が・・・・?」

「その悲鳴で、風呂場の中は大パニック状態になりました。ホテルの女性従業員が駆けつけた時には男性社員の方は男風呂に逃げた後でした。ただ、この時御社の女性社員以外に他のお客様が入浴されていなかったようで、もしかしたら注意だけで済むでしょう。」

「と、仰ると?」

「御社の女性社員で被害に遭われた方が被害届けを出さなければ、事は穏便に済まされるでしょう。本当に他のお客様が入浴されてなかったのが、不幸中の幸いでした。」

「判りました。早速私が被害にあった女性社員と面談し、被害届けを出さないようにお願いしてみます。」

やれやれ、しかし我社の中にも結構な侍が3人も居たと、僕は変に関心してしまった。彼女等を説得し、何とか宴会時間に間に合わせることができると思ったが、この3人の男性社員から始末書を取ることになってしまった。さて、風呂場事件が一段落して、宴会場の余興の準備に入ろうと思ったら、また総支配人から呼び出しがあった。こんどは酷く怒っていた。またか?と僕は泣きたくなった。

さて、次は何が起きたのでしょうか?これは次回Part3でお話しします。

 

2005年11月27日

白カラス亭奇談ーなんでこんな目に1ー

これからの物語は僕がサラリーマン生活をしていた中での体験をちょっとアレンジしてみました。サラリーマンの大変さと悲しさを書いてみます。

4月下旬伊豆半島の春は早く進みます。桜は終わりかけていました。私はある超有名ブランドの総務部に勤務していました。今日は関東方面の社員200名を連れての慰安旅行です。旅行業者の選定から企画運営、宿泊、宴会、二次会は全て、僕の責任で行われます。当日はバス五台に分乗させて行く訳ですが、飲み物の手配、おつまみの手配、休憩のポイント等々の下準備だけで1ヶ月以上を旅行代理店と行います。

当日の天気は晴れで、まさに旅行日和でした。綺麗に澄んだ青空をみながら今回の一泊二日の社員旅行が無事終了しますようにと先ずは神様にお祈りします。

「何が大変だって?」そうなんです。僕の会社は全社員の92%が女性で残り8%が男性なんです。数人のどっちつかず、世の中ではオカマと呼ばれる方々も含まれます。さあ、戦闘開始です。先ず、バスに乗って貰うのが大変。ワアワア、キャアキャア、小学生より性質が悪いんです。僕の声は掻き消されてしまいます。集合時間に遅れるのは当たり前、乗ってから「ちょっと、待って、おトイレっ!」と叫んで出発を遅らせるのが必ずいます。バスが出発して一応挨拶をし、本日の予定と宿泊先での行動について簡単に説明しますが、これは勿論、誰も聞いていません。出発して5分でバスの中ではもう酒盛りが始まってます。これが、あの超有名ブランドの社員旅行?って思ってしまいます。普段とのギャップの凄さにタダタダ、呆然とします。おトイレ休憩がまだ問題なんです。トイレから戻って来ないのが何人かいます。そうです、勝手に違うバスの中で宴会始めているんです。

「おーい、幹事さん、ビール無いよ。」

「焼酎ないのっ!」

「つまみ足りないよ。」

「おっ、もったいない、吐くな、吐くな!」

「カラオケしなよ、カラオケ。」

こんな怒声が飛び交います。言っておきますが、これは全部女性の会話です。同乗している僅か2%の男性は小さくなって、眠った振りをして苦痛の時間を耐え忍んでいるのです。ま、一緒になって騒いでいるお調子者、太鼓持ち男もいることにはいます。

5台のバスに分乗した幹事役の総務部員はホテル到着前に、くたくたに疲れてしまいます。今回の旅行の向かう先は西伊豆の戸田温泉という目の前が静かな港で、港の先には晴れていると富士山が良く見える、有名な温泉地の一つです。実はその夜、この宿泊した温泉ホテルで僕はとんでもない立場にたたされてしまいます。何が起きたかって?それは次回のお楽しみです。

2005年11月24日

白カラス亭奇談ー嘘のような本当の話3−

さて、いよいよ、嘘のような本当の話も最終回を迎えました。

どれ程眠ったのか、頭の片隅が覚醒していた。ドアの鍵が開く音がして、誰かが部屋に入って来た。・・・・ヴァンサンが帰って来た?夜勤。。。えっ、もう朝?僕のぼんやりした脳細胞は混乱していた。

「あら、遅かったわね。寝てしまったわよ。」

「ああ、ちょっと手間取った。・・・誰だいお前の横で寝ているのは?」

ヴァンサンの声ではない。じゃ誰だ?どうして鍵を開けられたんだ?鍵は一体何本あるんだ?僕の脳細胞は激しく動きだしたが、眠っているふりをしていた。

「この人?日本人の留学生だって?ここに住んでいるみたいよ。」

「へぇ〜、ヴァンサンの奴、俺に何も言わなかったなぁ。」

「私だって、いきなりこの人が入ってきて、驚いたわよ。」

「そうかい、そんなに驚いたのかい?でも、することだけはしたんだろう?」

「まあね。東洋人ってちょっと興味があったんだ。日本人はオトナシイって。」

「お前も、たいした女だよ。亭主がアフリカの出張中に俺とこうして不倫してて、その途中で日本人を摘まみ食いとはね、見上げた女だよ。で、どうだった東洋人の味は?」

「別に、同じよ。で、どうするの。このままこの人の横で3人で寝るの?」

「う〜ん、そんな訳にも行かないだろうな。ところでこの男、眠っているのか?」

「眠っているようね。ま、どっちでもいいけど。」

「仕方ないな、今夜は別の宿を探そうぜ。さ、服を着なよ。」

ダニエルはものの数分で服を着て、入って来た男と一緒にアパートを出て行った。眠ったふりをしている僕に男の顔は判らなかった。ダニエルがベッドで横たわる僕に一瞬振り返ったような気がした。何故なら彼女が小さな声で言った。

「チャオ、モン プティ ジャポネ・・・」

古めかしい木製のドアが軋んで閉まる、擦れた鈍い音が部屋に響いた。

翌朝、ヴァンサンに会った僕は彼に昨夜の事を話した。

「えっ、じゃお前は彼女と寝た後、二人を追い出してしまったのか?なんで、気を利かせてお前が出て行かなかったんだ。」

「追い出した訳じゃないよ。二人が勝手に出て行ったんだ。それに僕は此処以外で、寝る場所は無いよ。」

「ホテルが有るじゃないか、ホテルが。あ〜あ、これじゃ俺のバイト料は返すことになりそうだ。」

今度は僕が驚いた。

「なにっ、あんたはこの部屋を不倫のカップルに貸していたのか?なんで、先に言ってくれなかったんだ。」

「すっかり忘れていたよ。」

「忘れていただって!一体全体、この部屋の鍵の複製は何本在るんだよ。」

「さぁ〜、10本、いやもっとかな、20本くらいだ。」

この後、当然僕はこの部屋を出て、一人でホテル住まいをすることにした。こんな経験はもう嫌だと思った。でも、考えてみたら、こんな経験は神様が呉れた、人生のエッセンスだったのかも知れない。僕はくすんだ空を見つめてそっと言った。

「神様、有難う。ちょっと、いい思いを経験しました。」

2005年11月19日

白カラス亭奇談ー嘘のような本当の話2ー

前回の続きをお待ちの皆様、お待たせ致しました。いよいよ佳境に入ります。

二人の間に気まずい無言の時間が流れた。半身を起こした彼女はベッドからじっと僕を見詰め、僕は突っ立ったまま、ベッドの彼女を見下ろしていた。外を走る車の音が妙にリアルに聞こえた。最初に口を利いたのは彼女の方だった。

「黙って立っていないで、何とか言ったら?」

「ああ、そうだね。君は夕食済んだの?まだ・・・だったら一緒に食べる?」

「いらないわ。どうするの、ベッドに入るの?それとも出て行く?」

「出て行くたって、ここに僕は住んでるんだ。行く当てなんかないよ。」

「じゃベッドに入ったら。」

彼女は再びベッドに横になった。僕は空腹を感じていたが、何故か彼女の言葉に逆らえなかった。室内の明かりを落とした僕は、恐る恐る、洋服を脱いでシャツとブリーフだけの何時もの格好でベッドに入った。僕はパジャマなんか持っていなかった。ベッドの中は彼女の体温で暖かかった。暫く二人はじっと動かないままでいた。ベッドサイドのランプの明かりが部屋の中をオレンジ色に映し出していた。彼女が寝返りを打った。彼女の裸の脚が僕の身体に触れた。僕はそっと彼女の身体に腕を回し、彼女の身体を引き寄せた。

「ダニエルって言ったね。僕は日本人留学生でヴァンサンと部屋代を折半して使っているんだ。」

「・・・・・・・・」

ダニエルの裸の腕が僕の首に巻きついた。彼女の唇が僕の目の前にあった。彼女は覆いかぶさるように僕の上に乗り、唇を押し付けてきた。僕もそれに反応した。ダニエルがいつの間にか僕のシャツとブリーフを剥ぎ取っていた。彼女の熱い吐息が僕の首筋から胸、腹、臍と徐々に滑り降りて、最後に僕の物に到達した。僕は彼女に翻弄され、弄ばれるのを感じた。僕の興奮は最高潮に達し、僕は彼女を組み敷き、彼女の中に進入した。彼女の四肢が硬直し、薄物の上掛けを蹴り飛ばした。彼女の口から唄うような、すすり泣くような声が断続的に漏れた。僕は若かった、彼女との行為は長くは続かなかった。僕はあっけなく暴発して終わった。僕はそのまま身体を離し、彼女に背を向けて寝た。彼女が一度シャワーを浴びにベッドを出たが、直ぐにまたベッドに戻って来た。再び僕らはベッドに並んで寝た。外は雨が降り出したらしく、車のタイヤが雨水を弾く音が大きく聞こえていた。何時か僕は眠りに落ちて行った。

これから未だ続きがあります。次回をご期待ください。

 

2005年11月16日

白カラス亭の呆れた捨て台詞

ああ、なんでなんでこんなに馬鹿ばっかり??みんな病気だぁ〜!今日銀座に行った。後ろから追い抜いて行った若造がなんと、歩道でスケボーだと!!そんなとこで、存在をアピールするな、お前は歩道が何の為にあるのか知らない馬鹿だ!

銀座三越前って結構にぎやかでうるさい交差点だけど、超を越すうるさいでか派手アメ車が、騒音を撒き散らして晴海通りをゆっくり走って行った。運転しているお前はうるさくないのかっ!って聞きたい。騒音防止条例違反のお前は耳垢がごっそり詰まった音馬鹿だ!

我が家の近くのスーパーの駐車場は何時も満杯だ。ところが、客はそんなに入っていない。何故駐車場だけ満杯なの?判明しました。お隣のフィットネスジムに通う中年太りのおじさん・おばさんが皆で停めれば怖くないって、駐車していたのだ。痩せて健康になる為にフィットネスジムに通うんだったら歩いて来るか走って来い。車でフィットネスに通うお前は馬鹿だ!

午後のすいている電車に座っていたら、結構お年寄りのおじいさんが俺の前に立った。席は他に結構空いているのに、俺の前にじっと立っている。ばつが悪いんで、どうぞ!って席を立ったら、「ああ、他に行くからいいよ。」だって。だったら最初から、俺の前に立つなっ!てんだ。ああ、どうして世の中こんなのばっかりなの?

posted by 朱尾晃輝 at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2005年11月15日

白カラス亭奇談ー嘘のような本当の話ー

僕は10代の終わり、確か19歳の時だったと思う。パリに単身留学した。留学と言えば聞こえがいいが、学校には行かずにアルバイトをしながら遊んでいた。大学の校舎にになぞ入ったこともない。大学は途中でくびになった。

当時中央市場はパリの1区のレ・アールに在ったのだが、この中央市場で働く人達が毎日通う、彼らの馴染みのブラッスリーが幾つも、中央市場とは道路を挟んで反対側に軒を連ねていた。その中の一つに「ル・コメルス」という古いブラッスリーがあった。僕はそこのフランス人のバーテンダーのバンサン(英語読みでヴィンセント)と仲良くなって、いつしか僕は彼のアパートに転がり込んでいた。ベッドが一つの1Kのアパートだったが、夜勤専門の彼と一緒にベッドを使用する必要はなかったので、それまでホテル住まいをしていた僕には好都合だった。勿論家賃の半分は僕が負担した。

ある日、僕は昼間のアルバイトから帰宅し、彼は夜勤の為に既に外出しており、誰もいない筈のアパートだった。ところが、僕等が毎日交代で使用しているベッドに、なんと裸の女が居た。想像してみて欲しい。自分のベッドに見知らぬ裸の女が寝ていたのだ。帰宅した僕もびっくりしたが、裸の女もびっくりしたようだ。お互いに「あんたは誰?」と聞いた。先に僕が応えた。彼女はベッドカバーを胸までたくし上げて、栗色の目をぱちくりさせていた。

「僕は日本人留学生で、バンサンとこの部屋を二人で借りている。というか、バンサンが借りていた部屋に僕が転がりこんだ。で、君は誰?バンサンの彼女かい?」僕は不思議な感覚を覚えながら、彼女につっ立ったままで聞いた。なんだかこんなシーンを映画で見たような気がした。

「わたし?わたしはダニエル。バンサンのガールフレンドではないわ。」

二人はじっとお互いを見つめ会ったままで無言の時間が過ぎた。

さてさて、どうなったのでしょうか?この続きは次回、お楽しみに。

 

2005年11月13日

白カラス亭奇談ー淫夢ー

俺は赤い月が好きだ。大きくて不気味な赤さの月が地平線から昇る時、俺は自分の背筋の中を貫く、痺れるような快感を脳に覚える。月が好きだからって、俺は決して狼男では無い。何故なら狼男は西洋が生んだ妖怪だ。狼男は、クレーターまではっきり判別できる青白く澄んだ冬の月が好きな単純な殺人狂だ。狼男にはロンドンのテムズ河とロンドン塔が良く似合っているが、憂いも余韻も無い。西洋の妖怪は、味わいに欠ける。

月は女のシンボルだと昔から言われている。赤い大きな月はそれだけで不気味だ。女は、赤い大きな月が地平線から昇るのを見ると、妖しい気持ちになってしまう。そんな月を見る時、女の足元に大きな黒い犬が一匹いたとしようか。この犬は、勿論現世の生き物ではない。あの世とこの世を行き来する、夢喰い魔だ。こいつも月を見る女が大好きだ。俺もそんな女が、月を見ながら発する肌の匂いを好む。黒い大きな犬、夢喰い魔が、女に憑依する前に俺が先に女を誘惑しなくてはならない。俺は何者だって聞くのかい?俺は、赤い大きな月が現れる夜、女の脳裏を妖しく蠱惑する女の影の住人。女の妖しい想像の中に生きる、淫夢さ。

2005年11月10日

白カラス亭主人奇談ー一寸の虫ー

我家の四畳半の和室で転寝をしていた、晩秋の午後。柔らかく暖かい日差しが全身を包んで呉れていた。テラス窓の外に猫の額程の小さな庭がある。盛夏にはあれ程元気良く生い茂っていた雑草も、そろそろ枯れ草になり冬の準備を始めていた。

和室のテラス窓をコツコツ、コツコツと叩く音がする。片目をそっと開けた。テラス窓の外に全身黒づくめの小さな人間らしき者がいた。黒い人間の形をした物体には目も鼻も口も耳も何もない、黒いシルエットのような感じだ。黒い物体は窓からこっちを見つめているようだが、目が無いのでどこを見つめているのか判らない。そんな黒い物体が、小さな声で言った。

「俺達、な〜んにも、あんたにゃ迷惑掛けてないよ。そんなに邪険にしないでもいいだろう。俺達だって一生懸命に生きているんだ!」

「えっ、何だって?何のことかさっぱり判らんよ。そもそもあんたは、何者だ?」

僕は一体誰と会話しているんだ?半覚醒状態にある僕の脳細胞では、この事は理解の外にあった。はっとして、畳の上に起き上がった。晩秋の日差しは赤く大きく西の空を照らしていた。今のは何だったんだろう?立ち上がってテラス窓から外の庭を眺めた。別に変わった様子は何もなかった。と、テラス窓の外側の網戸に黒く5mmにも満たない小さな、小さな甲虫が一匹留まっていた。こいつは臭い虫で、洗濯物にたかったりすると、臭くてたまらない。臭いので何時も、箒やハタキで追い払っていた。随分沢山この臭い虫を殺したかも知れない。ひょっとしてこの虫の魂が昼寝の邪魔をしたのだろうか?一寸の虫にも五分の魂は、昨今随分と大きくなったようだ。気が付いたら網戸から虫は消えていた。

2005年11月09日

白カラス亭主人独白

作家なんて気ままな職業だと思う。果たして職業なのかな?とまで感じている。毎日サラリーマンのように出勤する訳でも無いから通勤地獄からも解放された。仕事のノルマがある訳でもない。上司からの命令と部下からの怨嗟の声の板挟みもない。毎日仕事が来る程売れっ子作家でもない。才能が有るのか無いのかも判らない。なんせ今始めたばかりの作家稼業で、どうしていいのか、右も左も判らない。判らないから明日の生活も判らない。でも、心は妙に平穏で幸せを感じている。何とか食べて行けるからかもしれない。

今日のように日差しに溢れた晩秋の午後、拙宅の四畳半に寝っ転がって、本を読んでいるうちに転寝をしてしまった。気が付いたら外は真っ暗で、二階でテレビを見ていた女房殿まで昼寝をしてしまったらしい。なんと夫婦で別々に昼寝をしていて気が付いたら夜だった。まことにノンビリしたというか馬鹿夫婦である。

永井荷風が著者だろうと謂われる「四畳半襖の下張り」のような襖は拙宅にはないから、このような作品は生まれてこない。浅草の踊り子達に囲まれながら、三味線を弾く雅趣も僕には無いから「踊子」なんて作品も出来やしない。自らを「偏奇館主人」と名乗って耽美主義の文章を書き続けた偉大な巨人に習い、自らを白カラス亭主人と名乗ってはみたが、僕の脳裏に去来するのはせいぜい、キャバクラか風俗の宣伝文句と写真雑誌の露出度満点のうら若き女性の肢体ばかり。アイデアの無さ、表現力の無さ、好奇心の少なさ、まとも過ぎる我が人生観。ああ、どれをとっても偉大な先人達の足元にも及ばないと、頭を掻き毟り、風呂に入って気持ち良くなって、才能のない自分に適当に妥協している。「イザナを継ぐ者」が出版され、二作目に取り掛かっているが、筆が進まない。こんな時、偉大な先人達はどうして乗り越えたのだろうか。そう思いつつ永井荷風の「墨東綺譚」を読み直してみようと思う。SF作家を止めてこの際、やっぱりSM作家になろうかなんて・・・・?

posted by 朱尾晃輝 at 00:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2005年11月08日

男と女と生物として

僕は二度目の結婚をして12年が過ぎるところだが、一度目の結婚は16年続いた。そんなに浮気性な訳ではないと自負している。しかし、最近考えるのは、やはり男と女は絶対に違う生物であるとしみじみ感じることだ。今更何をと仰る方々に申し上げたいが、男は女では絶対に無いと言う、余りに当たり前のことだ。

例えば良い例だが、夫婦で仲良く一緒に朝ゴミを出しに、ちょっと離れたゴミステーションにまで出た。女房殿は空を見つめ、澄み切った晩秋の青空に関心し、色々と話を展開させて行く。こんな天気にはディズニーランドに行きたいとか、あのレストランから割引の葉書が届いていたとか、ここの家のガーデニングは何かが欠けているとか・・・・。我家だって十分に欠けていると思うのだが。

さて男は何を考えているのかって?何も考えちゃいない。ゴミを出すという唯そのことだけだ。かの有名な本、アラン+バーバラ・ビーズ夫妻の著作「話を聞かない男、地図が読めない女」は非常に僕の共感を呼ぶ。時々我家の女房殿が「貴方って、ちっとも話を聞いていない!」と怒るが、それは一度に色々聞くことができないだけなのだ。TVを見ている、新聞を読んでいる、パソコンに向かっている、こんな時に話掛けられて、応えらる男性は世の中で聖徳太子しか僕は知らない。本当は今回は健康オタクを自認する、サプリメントの話をする筈だったのだが、方向がずれてしまったようだ。会社を辞めて、糖尿病の僕の血糖値が230から140にまで下がったのは、会社のストレスからの解放とあるサプリメントのお陰である。このサプリメントについてはまたチャンスがあったらお話ししたいと思う。

posted by 朱尾晃輝 at 00:42| Comment(3) | TrackBack(1) | 日記

2005年11月06日

雨の日

今日は午後から雨が降り出した。二階の書斎の窓から目の前に公園が見えるが、流石に何時もは聞こえる子供たちの走り回る歓声が聞こえない。大きなゴールデンリトリバーが散歩していた。犬は雨をどのように感じているのだろうか?犬にとっては、雨に濡れることより散歩は楽しいのだろうか?そのように人間が勝手に考えているのかも知れない。喋る事ができない犬は意見を言えない。「こんな雨の中、散歩なんて行きたくないんだよ!放っておいてくれ!」って犬は思っているかも知れない。人間の親切がひょっとして大きなお世話なのかも知れない。人間同士でも国同士でも、他人にとっては大きなお世話なのに、それをを知らずに大きなお世話を勘違いしている人や国がある。だから喧嘩にもなるし、戦争にもなる。国同士の場合は宗教もからむから更に厄介な問題になってしまう。各国の為政者も一度雨の日に、一人でじっと考えてみると良い。雨の中を散歩させられている犬にとって本当は迷惑かも知れないことを・・・・。最近身体の調子は皆さん如何ですか?トム・クルーズの宇宙戦争って映画が着ているが、スピシーズ3のVTRでもそうだったが、どうも世界の学者は免疫を真剣に考え始めているらしい。宇宙人も免疫が無くて滅んでしまう。ほぼ全ての人の免疫はもはや、ずれているらしい。花粉症、アトピー、糖尿病、不妊症、癌どれもこれも免疫に関係しているとのこと。次回は免疫について考えませんか?でも急に何を書き出すかは不明ですので、よろしく。
posted by 朱尾晃輝 at 22:48| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2005年11月04日

心・こころ・ココロ

11月5日(土)いよいよ、私のHPがオープンです。ブログを見てくださる方々へ、ご挨拶申し上げます。35年のサラリーマン生活を引退し、現在執筆活動を始めております。朱尾晃輝(アカオ コウキ)と申します。私の作品はSF伝奇小説に入ると思います。でも作品にはワインを絡めた男女のShortStoryもあり、エッセイもありますので、守備範囲は広いと思います。これから、私の心の動くまま、気ままにこころ、時にはココロのことをブログで紹介したいと思います。こころココロで何が違うのかって?同じようで違います。先ず当たり前に字が違うのですが、この字が違うことから意味も違うのです。ちょっと、簡単に申し上げと、は自分の自我の様子です。こころはまたちょっと違って、だれか相手が必要なComunicationを自分の内側から見た様子です。ココロはそのこころが相手に向かって発揮される動的な様子です。これが私、朱尾晃輝の解釈ですが、こんな禅問答は止めましょう。数日前東北の夜空に火星が大きくオレンジ色に輝いていました。地球に最接近したとのことです。火星は火の星です。火の星は戦いの星です。地球上から戦争がなくなりません。おろかな人間の業でしょうか?それとも火の星と関係があるのでしょうか?鏡リュウジ氏が火の星座(射手座、獅子座、牡羊座)は水の星座(魚座、蠍座、蟹座)の方と相性が良いとのことでした。一見反対に見えるのですが、これが結構惹かれ会うとのことでした。一昨日、家の前で夜中に火星をずっと見ていました。流れ星を二度見ました。流れ星が消えない間に願い事をすると願いが叶うと言われますが、一秒の何分の一かで消えてしまう流れ星に願いを掛けるのはちょっと難しいかも知れません。さて、次回からは今度は健康についてお話ししたいと思います。
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